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課題別成果報告 -詳細-

認識と学習機能を可能にする機能メモリベースLSIシステムアーキテクチャ小出哲士、Hans Jurgen Mattausch、森本高志、山岡功祐、粟根和俊、Ali Ahmadi、溝上政弘、白川桂則、熊木武志、黒田泰斗、幸野豊、石崎雅勝

人間の脳のような機能を実現するための人工知能システムにおいては、パターン認識と学習機能のハードウェアによる効果的な実現は重要な技術課題であり、実用上避けて通ることができない。高度な知能情報処理を実現するためには、従来のシステムで問題となるメモリボトルネックを解決する新しい高性能なシステムが要求される。本研究プロジェクトでは、このような高性能なシステムを実現する効果的な解決策としてメモリと処理ユニットを融合することに着目し、これを実現する機能メモリベースのLSIシステムの開発を目的として研究を行った。まず、画像認識のフロントエンドとして非常に不可欠な処理である画像分割処理に対しては、メモリと処理ユニットを融合したアーキテクチャを提案し、LSIシステムとしてその有効性を示す。そして、メモリユニットと処理ユニットのトレードオフを考慮し、アプリケーションに応じてカスタマイズ可能なLSIアーキテクチャを開発する。次に、認識処理において高速化が不可欠なパターンマッチング処理に対しては、複数の距離指標(ハミング、マンハッタン、ユークリッド距離)に対する最小距離検索(類似パターンの検索)を実現する連想メモリアーキテクチャを開発し、LSI設計によりその有効性を検証する。そして、これらの画像分割と連想メモリによるパターンマッチング機能を融合することにより、動物体と静止物体の両方を追跡することが可能なマルチオブジェクトトラッキングLSIアーキテクチャを開発し、LSI/FPGAプロトタイプシステムとしてその有効性を示す。更に、連想メモリに学習機能を追加することで、メモリベースの高速・柔軟な学習アルゴリズムを開発し、LSIによるコンパクトかつ効率のよい学習機能の実現方法を提案する。最後に、画像処理などに代表されるマルチメディアデータ処理に対しては、メモリとプロセッシングユニットを効果的に融合することにより、ビットレベルでの超並列処理を実現する機能メモリベースアーキテクチャを開発し、低消費電力・小面積で高性能を実現するアーキテクチャを提案する。

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