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広島大学21世紀COEプログラム成果報告

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課題別成果報告 -詳細-

シリコン系量子ドットの荷電状態制御と機能メモリ応用
宮崎誠一、東清一郎、村上秀樹

 SiO2 膜上に形成した個々のSi 量子ドットにおいて、電子(正孔)注入およ び放出後の荷電状態を表面電位変化から定量評価し、Ge コアを導入したSi ド ットでは、電子はSi クラッドに、正孔はGe コアに安定保持されることを明ら かにすると共に、P(およびB)をデルタドーピングした場合は、イオン化ドナー (およびイオン化アクセプター)に起因して、正帯電状態(および負帯電状態)が、 極めて安定であることを明らかにした。NiSi ドットでは、Si 量子ドットに比べ て電荷保持特性に格段に優れていることから、NiSi ドットではより深いポテン シャル構造が実現することを確認した。p 型及びn 型Si(100)基板に作製したSi 量子ドットフローティングゲート MOS キャパシタの容量-電圧及び電流-電圧 特性は、ドットへの電子注入・放出にともない基板のフェルミレベルを反映し た対称的なヒステリシス特性を示す。さらに、ゲート電極周辺部に光照射する ことで高周波容量-電圧特性においてもドットへの電子注入が観測可能となる ことを示した。また、Si 量子ドットフローティングゲート nMOSFET において 特徴的な多段階電子注入特性を観測した。一定ゲート電圧下でのドットへ電子 注入は、準安定状態を経て段階的に進行することが分かった。準安定状態にお いては、ドットフローティングゲート内で電子間のクーロン反発を緩和するよ うに電子分布の再配置が起こっていると考えられる。

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