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広島大学21世紀COEプログラム成果報告

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課題別成果報告-詳細-

(Ba,Sr)TiO3薄膜を用いたSi上モノリシックマッハツェンダ光変調器の低温形成
鈴木昌人、田主裕一朗、ZhimouXu、横山新

 次世代LSIの高速化の為,LSIチップ内への光配線の導入が期待されている。電界制御可能な光変調器は光配線における電光変換素子として有望なデバイスである。光変調器はLSIの金属配線層の上にモノリシックに作製することが望ましいが,この場合はプロセス温度が450°C以下に制限される。本研究は電気光学(Electrooptic:EO)材料である(Ba,Sr)TiO3(BST)薄膜を用いたマッハツェンダ干渉計(MZI)型光変調器をSi基板上へ低温かつモノリシックに形成することを目標として行われた。まずスピン塗布法により形成した多結晶BST薄膜を用いてMZI型光変調器を作製した。この光変調器に電圧90V(電界1.3×104V/cm)を印加することにより,その出力光強度が約2%変化させることに成功した。ただし,この塗布型BST薄膜は多結晶化に550°Cのアニールを必用とした。そこで,次にスパッタ法によってSiO2層上にBST薄膜の形成を行った。結果,スパッタ時の基板温度を450°Cにすることにより,BST薄膜が多結晶化することを見いだした。この多結晶BST薄膜を用いて作製したMZI光変調器は,電圧200V(電界1.2×104V/cm)を印加することにより,その出力光強度が約10%変化した。この結果からBST薄膜の電気光学定数は25.2pm/Vと評価される。

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